この記事は、段ボールをつかい豚のバックリブを燻製しながら焼きあげるレシピを書いています。

できあがりは、写真のようになります。
どーんっとアメリカンな見ための豪華な燻製料理です。
おおきい丸い金属のボウルをかさねあわせた器具か、大人ほどの大きなグリルで作るような料理ですが、段ボールをつかい燻製しつつ焼きあげました。
段ボール燻製器の作り方は、こちらの記事をごらんください。
段ボールは金属ではありません。くれぐれも火には注意して調理してください。
バックリブ燻製BBQの材料・用意するもの
- 豚のバックリブ
- お好みの香辛料(豚に塗りつける)
- りんご酢・ウスターソース・水(豚が乾燥しないように塗りつける)
- 炭
- コンロ
- 耐火レンガ・シート
- スモークチップ(お好みのもの)
- アルミホイル(スモークウッドをつつむ)
- 金網
- 温度計(豚肉はとくに中心までしっかりと火をとおす必要あり)
- ソースをぬるハケがあると便利
スモークチップとは、木を削りチップ状にしたものです。
燃やすことで、いい香りの煙を放出します。熱源が必要な燻製グッズです。
バックリブ燻製BBQの調理工程 写真あり

豚のバックリブに調味料をまぶしつけます。
バックリブの薄い白い皮をはがすと柔らかい肉質になります。
お好みの香辛料をたっぷりとすりこんでください。

そして空気にふれないように、香辛料と豚肉を密閉し、冷蔵庫で2時間ほど寝かせましょう。
半日から1日ほど寝かせると、香辛料の味わいがしっかりとしみこみます。

焼くすこしまえに、スモークウッドを水に漬けておきます。水に漬けておくことで一気に燃え上がらず、長いあいだ煙をゆっくりと放出し燻製してくれるのです。
30分ほど水に漬けたスモークウッドを耐火性のあるホイルでキャンディー状につつみ、煙がでる穴をあけておいてください。

耐火性のあるレンガやシートを段ボールにしき、そのうえにコンロをのせます。
そして、火をつけた炭をコンロの上にならべてください。
いきなり大きな火で炙るよりも、時間をかけて温度をあげたほうが、カスカスの肉質になりません。
そして、豚肉と炭の位置が、とても重要になってきます。
炭のうえに豚肉がこない位置に置いてください。炭でダイレクトに豚肉を炙ると、豚肉の脂がたれ、炭に着火し、段ボールが炎上する可能性もあります。
また、間接的に熱をくわえたほうが、いい塩梅の焼具合になります。
炭のうえにホイルで包んだスモークウッドをおき、段ボールのふたをしめればいよいよ燻製開始です。

豚肉のもっともブ厚い部分に温度計のセンサーをさしこみ、しっかりと温度を注視します。
80~90度を超えると、カスカスになる。でも、温度が低すぎると生焼けになり健康被害がでる。
国の基準では、豚肉の中心の温度が63度にたっし、30分加熱すれば、よしッと書かれています。
国のルールを参考にして、段ボールのなかの温度を調整し、豚肉を焼き、燻してください。
温度が低いときは炭をたす、温度が高いときは、段ボールをすこし開ける、もしくは豚肉の位置を炭から離してください。

30分毎に豚肉の肌が乾燥しないように、ソースをぬりつけていきます。
ソースの割合は、お好みで調整してください。
ベーコンやハムなどの温燻は、しっかりと表面を乾燥させてから燻製しないといい感じに色づきません。
BBQ仕様の燻製は、表面をぬらしても、なぜかいい感じに色づきます。
1時間~2時間ほど燻製すれば出来上がりです。もっと本格的に時間をかけて焼いてもらってもかまいません。
熱々時は、すこし燻製の香りが、あらぶっており苦味が強いです。
アルミホイルなどでくるみ、ゆっくりと温度をさげると燻煙の香りは落ちつきます。
最後に、しっかりと炭とスモークチップを消火しておきましょう。
火消し壺などにいれる、水をいれたバケツにつける、などしっかりと火を消しましょう。
バックリブ燻製BBQ 実食レビュー

燻製と炭の香りがまざりあい、食欲をわしづかみする香りが舞いあがっています。
外側は、遠火で焼いたおかげで、かりッとした質感。
また、豚の皮に前歯をつきたてると、パンチのあるスパイシーな味と燻煙の香りふたつがまじりあって飛びだしてきます。
ダイレクトに舌にのるスパイスの味わいは、暴力的といえるほどに旨味がつよく、その旨味に燻煙が複雑にからみあっており、立体的な味わいがひろがります。

豚肉のお肉は、低温でしたてあげたので、うっすらと桃色。
桃色が怖いひとは、フライパンで焼いてもかまいません。いい香りがふたたび立ちあがります。
ただし、豚肉の食感は脂がぬけすこし硬くなります、残念ながら。
豚肉は、骨からムチムチと音をたてはがせます。
スパイスと燻煙の香り、豚肉の淡泊な甘みが口中で混ざりあい、背筋をぶるッとふるわせるほどの味わいがひろがります。
BBQ専用のお高い調理器具がなくとも、段ボールがあれば、それっぽい豪快なBBQ料理を作れました。
ただし、鉄ではなく紙で作られた段ボールです。くれぐれも調理中は目をはなさず、火事にならないように気をつけてくださいね。




